当社は2020年に和歌山市内の同業2社が持株会社を設立し、スタートしました。これからより一層の成長を目指し、お客様のニーズに応えるとともに、和歌山の活性化に寄与して参る所存です。

ーー今回の合併で、どのような相乗効果が生まれていますか？

辻本：合併前は特に「人」に関する課題を抱えていて。教育面の環境を整えるのが難しかったですし、雇用もなかなか思うように進んでいませんでした。一人ひとりを社内で育てていると外の風が入ってきませんし、成長速度も遅くなるのが悩みでした。でも合併してからいろいろなことが前へ進み、想定していないスピードで展開しています。一緒にできていることが本当に良かったなと思っています。

神出：やっぱり人材が増え、相談できるのはいいことですね。

辻本：はい。特に会長と相談できることが大きいです。一人で決断しづらいことも二人でなら決められます。お互いに感じる部分が違うので判断は速くなりましたね。「会長となら、なんとかなる」という思いが私の中にあるのがこれまでと違う、と感じています。

合併し、経営者が二人になったからこそできることがある

ーーお付き合いは長いお二人ですが、お互いの第一印象や仕事を共にするようになって感じる人柄についてはいかがですか？

神出：辻本社長は真面目で仕事熱心、経営熱心な方です。どんどん自分で覚えていくタイプ。それは和歌山市葬祭事業協同組合で一緒に仕事をしていたときから変わっていませんね。そして、人が持っていない積極性であるとか、勉強熱心さであるとかそのようなところが辻本社長の長所、持ち味ですね。

よりよい人生を送っていただくために、その方の生活をずっと支援し、応援し続けたい

ーーラポールホールディングスがこれから目指す企業像を教えてください。

神出： おひとりの人生をワンストップでトータルサポートをしていける会社ができれば、と考えています。今は結婚するとき、家を買うとき、病気になったとき、と場面ごとに途切れているわけですが、それぞれの人生は連続して流れているものです。連続した流れの中で直面する課題にいつもお応えしてお手伝いができる企業になれればと思います。衣食住を中心とした暮らしを支援するという意味で、「ライフサポート企業」を目指しています。

辻本：私も同じ思いがあり、事業領域はあまり縛らず柔軟に考えています。ただ、元々は葬儀社ですので、やはり「お葬式」というものは切り離せない部分です。私はこれまで20年以上に渡って「お葬式を良くしたい」と追い求めてきました。ただ葬儀社として「良いお葬式」を提供するのであれば、その方に良い人生を歩んでもらうお手伝いをしないといけないという結論にたどり着きました。これから行うであろう様々なサービス展開、事業展開はその思いを礎にしています。

人材募集も事業展開も全国規模へ。和歌山に貢献する企業に成長したい。

ーーこれからの事業拡大に向けて人材も必要だと思います。どのような計画がありますか？

辻本：一人の人生を変えていくという私たちの志に対してご協力いただけるのであれば、業種を問わず一緒に前に向かって進んでいきたいなと思います。

神出：リモートワークが進んでいますから、全国から人材を募集できる環境が整ってきました。リモートで経営に参加していただけるような方々と幅広くつながることができれば、もっと違った展開が生まれてくるんじゃないかと期待しています。

ーー最後に、今お考えのいちばん大きな目標を教えてください。

神出：私たちが和歌山市内で研究・開発したサービス、西日本、そして全国に展開していきたいと考えています。和歌山市を拠点につくられたサービスを全国に発信できれば、和歌山の活性化にもつながり地域の方々に貢献できるはずなので、全国の方々に届けられるようなサービスをつくりたいと考えています。

辻本：具体的な目標としては、最短で5年後の上場を目指します。私たちが元気なうちに上場して、もっと皆さんから愛される会社にしたいですね。

＜聞き手／万谷 絵美（株式会社Crop）＞